現役世代として働き続けるミドル・シニア期には、知らず知らずのうちに身体に変化が訪れる。若い頃と同じ働き方や生活習慣を続けていると、思わぬ体調不良や怪我につながるリスクがあるため、人という生物上の身体的変化、そして自身の状態を正確に把握することが大切だ。まず年を重ねる中で、最も顕著な変化は筋肉量の減少である。
特別な運動をしていない限り、40代以降は筋肉量が年々減少し、それに応じて基礎代謝も落ちる。これにより、体力低下や疲れやすさを感じるようになり、少しの活動でも回復しにくくなるといわれている。加えて、代謝の低下で太りやすくなったり、転倒リスクが上がったりといった問題も生じてくる。これらを回避するには、筋肉量の維持が欠かせないのだ。意識的に筋トレやウォーキングといった運動を取り入れることが大切だ。
次に、視覚や聴覚といった感覚機能の低下も進む。夜間の視力が落ちたり、遠近感の把握が難しくなったりすることで、運転や細かい作業に支障をきたす可能性が高くなる。また、聞き間違いが増えることで、職場におけるコミュニケーションが難しく感じることもあるだろう。これらの変化に伴い、疲労の蓄積具合の変化もよく聞かれる。以前までは、一晩寝れば回復していたものが、疲労が抜けきらず常にだるさを感じる日が増えてくる。これは、身体の修復能力が低下しているサインだ。現役世代として長く活躍するには、疲労や感覚機能の異変のサインを見逃さず、適度な休息を取り、筋肉量の維持に意識的に取り組む必要があるのだ。